高齢者が転倒する原因|屋外と自宅



近年、日本では駅や商業移設などにおいて、ますますバリアフリー化が進んでいます。段差やスリップ箇所を極力なくし、体が不自由な高齢者や身障者が躓いたり転倒したりしないように整備されているのです。


バリアフリーという言葉そのものが社会的に認知され始めたのは、平成18年12月20日に施行された「高齢者、障碍者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(いわゆるバリアフリー法)が大きなきっかけでしょう。

しかし高齢者や身障者にとって危険な場所はまだまだたくさんあるのが現状です。
屋外と自宅、それぞれ見ていきます。


●転倒する原因


○屋外での転倒

・階段
・雨上がりの歩道
・点字ブロック
・通行人との接触
・横断歩道や踏切

60歳以上で1年間に屋外で転倒した人の割合は全体の9.1%です。(平成22年度「高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査結果」より)
特に階段や歩道での転倒が多く、死者も出ています。

○自宅での転倒

・ドアのレール部分(リビング・居間)
・コンセントやインターネットなどのコード
・庭
・濡れた床
・大きさの合わないスリッパ

このように家の中にも転倒の原因がたくさんあります。
先述の調査によると、1年間に自宅で転倒した人は9.5%となっており屋外の割合とほぼ同じです。中でも庭とリビングや居間といった場所が多く、全体の半分以上を占めています。


●「転倒」に対する意識の違い


身体的に問題がない、健常者と言われる人たちには少しわかりづらいかもしれませんが、高齢者・身障者にとって「転ぶ」ということはとても危険なアクシデントです。例えば、人間に備わっている反射の機能が正常に作用せず、とっさの転倒に手をつくことができない人は頭からそのまま落ちてしまいます。また骨や筋肉の質が弱っている人の場合は、少しの転倒でも脱臼や骨折といった大けがにつながりかねません。

こうした危険が日常に潜んでいるという意識を、一人ひとりが日常から持っておくことが、社会全体で転倒による死傷を予防することにつながります。



執筆者「尾崎 海 (おざき かい)」

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2017年03月30日